喉の症例改善症例

喉の症例改善症例

喉トラブルの写真

喉・発声に特化して施術した一部の症例を載せております。
薬の効かなかった喉のトラブルが改善した症例が多数あります。
その一部をご紹介します。

服用で症状緩和されるも治りきらず、鍼施術を選択

■お客様
40代 女性 舞台俳優

■来院
2019年8月

■症状と来院理由
1ヶ月前に舞台で大量の煙を吸い込んだ。直後から声がガサガサになり、声が出なくなった。
耳鼻科を受診しスコープで声帯をみてもらうと、声帯に炎症がみられた。
炎症抑える薬を処方され、服用を続けると少しずつ低音域の声は出るようになったが、中音域の声がかすれたまま治らない。
舞台の本番も近く、少しでも声の調子を良くしたいため来院された。

■施術内容と経過
発声のチェックをすると、中音域で声のかすれが顕著にみられた。
発声の土台となる呼吸を整え、声のかすれに関わる手足のツボに鍼をした。
声のかすれが減り響くようになった。

2回目、前回より声のかすれが減り、声のボリュームがアップしたとのこと。
まだ声を出すのに不安が残っているため、背中のツボに鍼をして調整した。

3回目、声が気持ちよく出せるようになっていた。
さらに声のパフォーマンスを上げれるように調整し終了した。

■同時に施術した症状
なし

■使用した主なツボ
張陽L 基衝L 帯良R

■考察
声のかすれは、声帯の合わさりが悪くなった場合に起こるものもある。
今回のケースがそれにあたる。
声帯をスムーズに動かすのは、喉周りの筋肉であり手足のツボを使い調整した。

すると声の調子を取り戻すことができ、舞台に臨めるようになった。

腹部の緊張が関係した声枯れ

■お客様
20代 女性 女優

■来院
2019年5月

■症状と来院理由
3週間前に扁桃腺が腫れて熱が出た。
咳が止まらず声が出ずかれるようになった。
病院へ行くと内服薬を処方された。
しかし、その後も咳が止まらず夜も眠れない状態。
薬は効かないので不安になり他の病院へ行くと吸入器を処方され、徐々に咳は治まった。
検査では声帯に異常はなかったが、声は出ないまま。

現在、舞台の稽古中で、声の出る音域の幅が狭くなり高音、裏声が出せず悩んでいる。
友人から喉の状態が鍼で良くなったと話を聞き、インターネットで調べたところ、喉を専門としている当院に来院された。

■施術内容と経過
咳のしすぎという観点から腹部が緊張して声が出なくなっていることを疑った。
発声に関係する手足のツボに鍼をすると、声が出やすくなった。

2診目、前回と比べ高音・裏声が出るようになった。チェンジ付近で違和感がありうまく切り替わらない。
足のツボに鍼をするとスムーズに声が出るようになった。

3診目、声が出なくなる前よりも声の状態が良いとのこと。
万全の状態で稽古に挑めるようになったため施術を終了した。

■同時に施術した症状
なし

■使用した主なツボ
呼谷L 横衝L

■考察
声が出なくなるケースでは腹部の緊張が関係することが多くある。今回の症例では、咳をすることで腹部に力が入り、呼吸が効率よく行えない状態であったと言える。

声帯ではなく、喉の筋肉が原因の声のかすれ

■お客様
40代 女性

■来院
2017年 11月

■症状と来院理由
人形劇俳優で週6日の公演を行っている。

2週間前の朝、喉が「クッ」となるような痛みがあった。
風邪と思い、市販の薬を飲んだが、3日後には喉の痛みで寝られない程まで悪化。
翌朝に声がかすれ始め、薬を服薬し、その日の公演をしのいだ。
翌日には有声音が全く出なくなり耳鼻科へ行くと、「鼻から喉までは赤いけど、声帯に炎症はない」と医師から言われる。
薬が処方される。
1週間、代役を立てるなどをして休養し、声は出るようになったが、声のかすれが治らない。

旦那さんがインターネットで調べて、喉専門である当院を来院。
喉の違和感、しゃべり声のかすれ、語尾がコントロール出来ない。

■施術内容と経過
発声に関連する筋肉に緊張があった。肩甲骨と首の緊張を取るために手と足に鍼をした。すると喉の違和感が消失し、声が通り、語尾がコントロール出来るようになった。次に、横隔膜の柔軟性を取り戻すために足に鍼をした。するとしゃべり声のかすれが消失。

1回の施術で症状が全て消失したため、施術を終了した。

■同時に施術した症状
なし

■使用した主なツボ
赤際L 張陽L 基衝R

■考察
今回のように風邪から発症し声が出なくなったケースは後を絶たない。

声帯に炎症がないのに声が出ない場合は、ほとんどが筋肉の問題である。
喉周辺の筋肉に緊張があると、声帯を自在に操る事が出来ない。
病院では声帯はみてもらえるが、筋肉はみてもらえないため、原因が筋肉に潜んでいる事を多くの方に知ってもらいたい症例である。

声帯は異常なし、上咽頭炎が原因の声枯れ

■お客様
20代後半 女性

■来院
2017年 7月

■症状と来院理由
プロの歌手として活動している。

2年前からライブで歌った後や、風邪を引いた時にすぐに声が出なくなってしまう事が多くあった。それに加え、高音域がかすれたり、歌声が鼻腔に響かない症状が常時出現。ボイスクリニックに行き、検査を行うと、「上咽頭炎」と医師から言われた。声帯は異常なし。

「Bスポット」しか方法がないため、痛みに耐え、数回行うが改善の兆しがない。

他に上咽頭炎を改善方法がないかネットで調べていたら、鍼灸がある事を知り、喉を専門としている当院を選んだ。

2年前から疲れると両耳が詰まる症状が出現している。後鼻漏が常にある。

■施術内容と経過
上咽頭炎と関連が深い箇所が頚のこりや腹部の緊張がある。

上咽頭炎とは、上咽頭に炎症が起こる事であるが、その原因は頚のこりや腹部の緊張が由来する事が多い。その箇所を確認すると上咽頭炎特有の緊張があった。それを取るために腕に鍼をした。

同様の施術を計5回ほど行うと、後鼻漏、上咽頭の不快感が消失。歌声も鼻腔に響くようになり、高音がかすれなくなった。疲れると出現していた耳閉塞感も消失。

■同時に施術した症状
耳閉塞感

■使用した主なツボ
咽肘LR、肘鼻R

■考察
上咽頭炎の人に共通する身体の特徴がある。それは頚のこりや腹部の過緊張がある事だ。その箇所の緊張を緩めると、上咽頭の炎症がおさまってくる事が多い。

喉や歌声の不調の背景に上咽頭炎が潜んでいる事はまだまだ知られていないのが現状である。

このような症例を多く出し、多くの方に鍼灸の可能性が知られるように、努力を重ねていきたいと思う

声帯の炎症が消えた後も 声枯れが残る症例

■お客様
20代 女性

■来院
2017年 8月

■症状と来院理由
7月のワンマンライブの後に、声が出なくなった。いつものように「休めば良くなる」と思ったが、日に日に症状が悪化し、喉の圧迫感も出現。耳鼻咽喉科に行くと、「声帯のむくみ」と医師に言われる。少量の薬を処方され、声帯のむくみは改善されたが、声の調子が良くならなかった。

この状況をボイストレーナーの先生に相談すると、当院を紹介された。

来院時の状況は、高音がかすれて、声帯の合わさりが悪い。

夜中に途中で起きてしまい、十分に睡眠が取れていない。

■施術内容と経過
来院の3日後にライブ出演があったため、初回の施術では、高音がスムーズに出せるように施術を行なった。高音と関連が深い頚の筋肉に過緊張があったため、肘、膝に鍼をした。すると高音がかすれずに出るようになった。高音域での力みがあったため、鎖骨の緊張を腰の鍼で解いた。すると声は伸びやかになり、喋り声も通るようになった。

2回目以降は不眠に重点を置いて施術。背中の柔軟性を失うと不眠になりやすいため、背中と関連する腰に鍼をした。すると3回の施術で不眠がなくなり、眠れるようになった。

眠れるようになると、喉の磨耗が少なく、声枯れも起きなくなった。

■同時に施術した症状
不眠

■使用した主なツボ
膝陽関L、肘鼻L、L2(5)L

■考察
頚のコリと鎖骨の緊張が声の調子を悪くしていた症例である。

高音の声を出す時には頚の筋肉を使い、高音を安定させるには鎖骨の柔軟性が必要になる。それらが改善すると、伸びやかでハリのある高音が戻ってくる。

薬を使っても改善がない人は、声を出す時に使う筋肉と、喉周りの環境に注目すると、解決策が見えてくる。

顎関節が原因だった声枯れ、病院ではストレスと言われ・・・

■お客様
40代 女性

■来院
2017年 6月

■症状と来院理由
保育士の仕事を2年前に復帰した。2ヶ月前に子供に絵本を読み聞かせている時に声がだんだん出なくなり、翌朝には声がカスカスになってしまい、全く出なくなってしまった。

耳鼻科に行き、声帯をみると少し炎症があった。消炎剤を服用し再び病院に行くと炎症は治っていたが、声が出しやすくなる事はなかった。その後、心療内科にも行ったが、ストレスが原因と言われ、薬を処方されず、休養するようにと医師から助言があった。

声が出ないと園児の安全を守る事が出来なくなり、仕事に支障をきたしていた。

声が出ない事で精神的にも落ち込んでいた所、歌手「浦嶋りんこ」のライブで当院の紹介コーナーがあり、そこで喉を専門で施術していると聞き来院。

来院時は普段の喋り声がかすれ、高音は音にならなず全く出ない状態。

声が出なくなった直前に前歯を差し歯に変えたが、フィットせずに違和感を感じていた。

■施術内容と経過
喉の状態を確認すると、筋肉(斜角筋)に緊張があった。これを緩ませるために関連する足の所に鍼をすると、声が出しやすくなり、喋り声に艶が出てきた。次に、差し歯に違和感を感じていた事から顎関節の不具合を考慮した。顎関節を改善するために足に鍼をした。すると、さらに声が出しやすくなり、声のかすれが改善。

その後は、声を多く使うと多少枯れる事はあったが、寝ると回復するようになった。

■同時に施術した症状
なし

■使用した主なツボ
基衝R 三軸調整R 張陽R

■考察
病院で改善がみられない場合は、喉の筋肉や、喉周囲の原因がある事がほとんどである。

今回は喉の筋肉(斜角筋)の緊張と、顎関節の不具合が原因であった。

病院に行き、「原因不明」と医師から告げられた方の相談は後を絶たない。

喉のトラブルに鍼灸が効果的という事を知っていただきたい。

薬を服用したが改善しない、声帯炎

■お客様
20代 女性

■来院
2017年 7月

■症状と来院理由
風邪を引いた時に歌を歌ってしまい、翌朝から声が出なくなってしまった。喋り声も実音にならず全く仕事にならない状況。

4日前に耳鼻科に行き、声帯炎と医師に言われる。薬を処方され服用したが、声に改善はない。声が出ないと仕事で支障をきたすため、薬以外で声帯炎に効果のある方法をインターネットで探していた。

声を職業としている人専門と、お客様の声を見て来院。

声帯の写真

■施術内容と経過
声が出なくなった原因は声帯の炎症の他にもあると判断した。理由は、薬を服用して改善の兆しが見えないためである。喉の状態を調べると、発声に関する筋肉(胸鎖乳突筋)に過緊張の所見がみられた。その緊張を改善するために足に鍼をした。次に風邪を改善するために肘に鍼をした。

翌日には仕事が出来るまでに声が出せるようになった。

その後の再発防止と、さらなるパフォーマンス安定のために、3日置きに計3回施術を行い終了。

■同時に施術した症状
なし

■使用した主なツボ
基衝R 尺前R 張陽R

■考察
風邪と筋肉(胸鎖乳突筋)の緊張が原因で声が出なくなった症例である。

風邪で枯らした喉は、薬よりも喉周りの筋肉(胸鎖乳突筋)を整えて行く方が早く改善する。

風邪を引くと喉に熱が集中し、炎症が起きやすい状態になる。そういう時に歌を歌ってしまうと、普段よりも声の減りが早くなる。時に本人の予想を超えて枯れてしまう事は少なくない。

今後は、風邪を引きにくい体を作って行くことも大事である。

はりきゅうルーム岳 大塚院